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MATHEMATICS

三角比とは

3辺の名前

直角三角形を1つ用意して、直角ではないほうの角を1つ選びます。この角を θ と呼ぶことにします。

3辺にはそれぞれ名前がついています。どれが何と呼ばれるかは、θ にどの角を選んだかで決まります。

  • 斜辺 … 直角の向かいにある、いちばん長い辺
  • 対辺 … θ の向かいにある辺
  • 隣辺 … θ に接していて、斜辺ではないほうの辺(底辺とも呼びます)

実際に当ててみてください。三角形の向きも角度も出題ごとに変わるので、「左下が隣辺」のように位置で覚えても当たりません。

斜辺 はどれ?

直角の向かいにある辺。辺をクリックしてください。

3つとも言えるようになれば、このあとの話はほとんど終わったようなものです。三角比は、この3辺のうち2本を選んで割り算するだけだからです。

三角比の定義

3辺から2本を選ぶ選び方は3通り。その3つの答えに sin・cos・tan という名前がついている、というだけの話です。

  • sin θ 対辺 ÷ 斜辺 3.44 ÷ 6.00 = 0.574
  • cos θ 隣辺 ÷ 斜辺 4.91 ÷ 6.00 = 0.819
  • tan θ 対辺 ÷ 隣辺 3.44 ÷ 4.91 = 0.700

相似との関係

上の図の「大きさ」のつまみを動かしてみてください。3辺の長さはすべて変わります。ところが右端の答えは、3つとも1桁も動きません。

これは中学で習った相似そのものです。直角と θ が同じなら残りの角も自動的に決まるので、そういう直角三角形はすべて相似になります。相似な図形は辺の比が等しい。だから大きさは答えに影響しません。

逆に言えば、答えを決めているのは θ だけです。角度を渡せば値が1つ返ってくる。これが sin・cos・tan を「関数」として扱える理由です。

3つの比の違い

3つの違いはここだけです。下のボタンで切り替えると、先に割るほう(分母)、続けて割られるほう(分子)の順になぞります。

sin θ = 対辺 ÷ 斜辺

三角比割られる辺(分子)割る辺(分母)
sin θ対辺斜辺
cos θ隣辺斜辺
tan θ対辺隣辺
筆記体でなぞる覚え方

アルファベットの筆記体を三角形の上に書くと、なぞる順番がそのまま「分母 → 分子」になります。s なら斜辺から対辺へ、c なら斜辺から隣辺へ、t なら隣辺から対辺へ。上のアニメーションはこの順番で動いています。

英語では SOH-CAH-TOA(Sine = Opposite / Hypotenuse …)と語呂で覚えます。どちらも「2文字目が分子、3文字目が分母」という同じ内容です。

特別な直角三角形

30°・45°・60° だけは値がきれいな数で書けるので、三角定規2枚ぶんの形を覚えておくと計算が速くなります。

θsin θcos θtan θ
30°1/2√3/21/√3
45°1/√21/√21
60°√3/21/2√3

値そのものを暗記しなくても、上の2枚の形さえ描ければその場で読み取れます。45° の三角形は辺の比が 1 : 1 : √2、30° と 60° の三角形は 1 : √3 : 2 です。

使い方

三角比の問題は「わかっている辺」と「求めたい辺」の組み合わせで、使う比が自動的に決まります。

わかっている求めたい使う比
斜辺対辺sin
斜辺隣辺cos
隣辺対辺tan

たとえば、斜辺が 10、θ が 30° の直角三角形で対辺を求めるなら、使うのは sin です。

sin 30° = 対辺 ÷ 斜辺
1/2 = 対辺 ÷ 10
対辺 = 10 × 1/2 = 5

隣辺が 6、θ が 45° で対辺を求めるなら tan を使います。

tan 45° = 対辺 ÷ 隣辺
1 = 対辺 ÷ 6
対辺 = 6

やっていることは、割り算の式を1本立てて、わかっている数を入れて解くだけです。難しく見えるのは辺の名前が3つあるせいなので、名前さえ図の上で確認できれば式は自然に決まります。

次の記事

ここまでの θ は直角三角形の中の角なので、0° より大きく 90° より小さい範囲しか扱えません。90° を超える角、さらには 360° を超える角まで話を広げるために、三角形ではなく円を使って定義し直します。

それが次の 三角関数を目で見る です。

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